
充実していた毎日と忍び寄る不調
上司や同僚との関係は良好で、忙しいけれど充実した毎日でした。
大変ではあったけれど、「仕事ってこういうもの」と思っていました。
ただ、今振り返ると、少しずつ無理が重なっていたんだと思います。
更年期だと思い込もうとした理由
毎朝、スヌーズを何度も止めてやっと起きる。夜はヘトヘトで、気絶するように眠る。「疲れているのは更年期だから」そう思っていました。
でも本当は、更年期だからこそ、気をつけなければいけなかったのかもしれません。
仕事も、以前のようにはいきませんでした。早く帰りたいのに、思うように進まない。頭がうまく回らない。それでも「更年期だから仕方ない」と自分に言い聞かせていました。
今思えば、原因には気づいていたのに、じゃあどうしたらいいのかが分からなかったんだと思います。
体の異変にも気づいていました。
朝の不調、思考力の低下、
そしてふと浮かぶ「消えてしまいたい」という気持ち。
教科書に書いてあるような症状でした。
それでも、心療内科に行こうとは思いませんでした。
「更年期だから」「みんなも同じでしょ」そうやって、行かない理由を自分で作っていました。
どこかで、自分から病院に行くのは“負け”のような気もしていたし、「仕事を休みたいから行くんでしょ」と思われるのも嫌でした。
でも本当は、誰かに「病院に行ったほうがいいよ」と言ってほしかった。
そんな中で、限界は突然きました。
突然の限界、涙が止まらなくなった日
ある日、業務のひとつをすっかり忘れていました。
大きな仕事ではありませんが、私にとっては苦手な分野でした。その場に、予定になかった若い社員も参加する流れになりました。
そのとき、自分のうまくできなさを見られることが怖くて、逃げ場がなくなったような、強い圧迫感に襲われました。
そして、涙が止まらなくなりました。
トイレで泣いて、席に戻ってもまた涙が出る。仕事どころではなく、その日は早退しました。翌日も出勤しましたが、電車の中でまた涙が出てしまい、早退。2日続けて同じ状態でした。
そこで上司から職場のカウンセリングを勧められ、カウンセラーには「専門の病院を受診したほうがいい」と言われました。上司からも、少し長めに休んだほうがいいと言われ、家の近くの心療内科を受診することになりました。
休むことが決まったとき、正直ホッとしました。
でも同時に、抱えている仕事のことが頭から離れませんでした。
どうしても引き継ぎをしなければいけなくて、家で泣きながらパソコンに向かい、内容をまとめて送りました。
それが終わったとき、やっと少しだけ安心できました。
偏見を持っていた過去の自分と、今の自分
もっと早く気づけなかったのか。
どこかで止められなかったのか。
今でも考えることがあります。
でも、きっとあのときの自分は、同じ選択しかできなかったようにも思います。
自分から心療内科に行くことを、「甘えなんじゃないか」「大げさなんじゃないか」そう思ってしまっていたからです。
もうひとつ、理由があります。
職場に、メンタルの不調で何度も休む人がいて、その人が周りからあまりよく思われていなかったこと。
正直に言うと、当時の私自身も同じふうに思っていました。
だからこそ、「自分はそうなりたくない」という気持ちも強かったのだと思います。
「まだ大丈夫」と思っているあなたへ
自分のことを、自分で正しく知るのは難しい。
あのときの私は、「まだ大丈夫」と思い続けて、気づいたときには限界を超えていました。
もし今、同じように「まだ大丈夫」と思っている方がいたら、
その感覚は、もしかしたら、無理をしているサインかもしれません。

