休職して半年ほど経った頃、3回目の産業医面談がありました。
ちなみに、初めての産業医面談では緊張のあまり45分間泣き続けてしまい、何も話せませんでした。その時のボロボロだった体験や、面談に向けて準備して良かったことは「こちらの記事」に詳しく書いています。
その面談で、職場の保健担当者から「セカンドオピニオンということも考えてみてもいいかもしれませんね」と言われました。
その言葉を聞く前から、私は主治医の診察に対して漠然とした不安を抱えていました。
今回は、産業医面談をきっかけにセカンドオピニオンを受けた体験について書こうと思います。

主治医に違和感を持っていた
主治医への違和感が生まれたきっかけは、主治医不在時に担当してくれた臨時の先生の診察でした。
その先生は診察の中で、「うつは治りますよ」とはっきり言ってくれました。
その言葉に希望を感じた一方で、「じゃあ今の治療で本当に良くなっていくのだろうか」という思いも生まれました。
さらに、その診察のあとに薬の処方内容が変わりました。
臨時の先生の意見が主治医に伝わり、治療方針が見直されたのだと思います。
今振り返れば、他の医師の意見を柔軟に受け入れてくれた主治医の対応だったのですが、当時の私は逆の受け取り方をしていました。
「主治医は本当に大丈夫なんだろうか」そんな不安が、ずっと心の片隅にありました。
産業医面談でセカンドオピニオンの話が出た
3回目の産業医面談で、薬の処方が変わった経緯を話しました。
すると保健担当者から、「もっと早く薬を飲んでほしかった」という言葉があり、その流れでセカンドオピニオンという選択肢の話が出ました。
私は、その少し前からセカンドオピニオンが頭に浮かぶことがありました。
ただ、自分から言い出す勇気がありませんでした。
だから背中を押してもらえたような気持ちになりました。
一番大変だったのは主治医に伝えること
セカンドオピニオンを受けたい。
そう思っていたのに、主治医に伝えることが怖くてたまりませんでした。
怒られるのではないか。
傷つけてしまうのではないか。
面倒な患者だと思われるのではないか。
そんなことばかり考えていました。
診察当日家を出る前にクリニックへ電話し、看護師さんに泣きながら事情を説明しました。
看護師さんは、「セカンドオピニオンは認められていることですし、よくあることですよ」と声をかけてくれました。
そして主治医に伝えてもらうことになりました。
診察時も私は泣いていました。
そんな私に主治医は、「セカンドオピニオンは認められていることですし、それによって不利益になることはありません」と言ってくれました。
その言葉で少し肩の力が抜けたことを覚えています。
紹介状を書いてもらえば終わりではなかった
私は勝手に、「主治医がセカンドオピニオン先を決めて紹介状を書いてくれる」と思い込んでいました。
ところが、紹介状を受け取る段階になって、「あて先はどうするの?」という話になりました。
主治医からは、「私から指定することはありません」と言われました。
そこで思い出したのが、以前診察してくれた臨時の先生でした。
私はあの先生の「うつは治ります」という言葉がずっと印象に残っていました。
更年期のメンタル不調についても詳しいと話されていたので、もう一度診てもらいたいと思いました。
主治医にその先生の名前を伝えると、「彼になら書けますよ」と言われ、セカンドオピニオン先が決まりました。
セカンドオピニオンで得られたもの
診察前に、20分ほどの聞き取りがありました。
自分のこれまでの経緯を丁寧に聞いてもらえたことに安心感がありました。
また、それまで私は休職してからの出来事や自分の気持ちを、あまり整理したことがありませんでした。
質問に答えながら経過を振り返っていくうちに、自分が何に不安を感じていたのか、主治医に対してどんな違和感を抱いていたのかが少しずつ見えてきました。
今振り返ると、セカンドオピニオンは別の医師の意見を聞く場であると同時に、自分自身の考えを整理する時間でもあったように思います。
そして診察の中で、私が一番知りたかったことを聞くことができました。
主治医の治療方針についてです。
先生の答えはとてもシンプルでした。
「主治医の方針は妥当だと思います」
その言葉を聞いた瞬間、ストンと納得できました。
ずっと頭の中で回り続けていた疑問が、そこでようやく止まった気がしました。
さらに薬についての説明も受け、追加の提案もありました。
その内容は主治医にも共有され、その後の治療にも反映されました。
主治医の方針を支持しながらも、新しい視点を加えてくれた。
私にとって理想的なセカンドオピニオンだったと思います。
セカンドオピニオンを受けて良かったと思う理由
セカンドオピニオンを受けた今でも、ときどき主治医に対して「これでいいのかな」と思うことはあります。
でも、膨らみ続けていたモヤモヤを一度立ち止まって見つめ直すことができました。
もし受けていなかったら、私は主治医の言葉を素直に受け取れなくなっていたかもしれません。
今振り返ると、臨時の先生の意見を取り入れて薬を変更してくれた主治医には、柔軟さがあったのだと思います。
当時の私は、不安のほうばかり見ていました。
セカンドオピニオンを受けたことで、少し冷静になることができました。
違和感は放っておくと膨らむばかりです。
セカンドオピニオンは、主治医を否定するためのものではありませんでした。
私にとっては、自分自身が納得し、冷静さを取り戻すための時間だったと思っています。
もし主治医に対して違和感や不安を抱えているなら、一度別の先生の意見を聞いてみるのも悪くないかもしれません。


