
カウンセリングに通い始めてから、少しずつ変わってきたことがあります。
それは、診察で自分のことを話せるようになってきたこと。
そして、もうひとつ。
「仕事復帰」という言葉が、少しずつ現実味を帯びてきたことです。
嬉しい気持ちもあります。
でも、それ以上に緊張します。
今回は、主治医の何気ない一言で、復帰が急にリアルになった時の話です。
カウンセリングのおかげで、診察でも話せるようになった
私は週に1回、主治医の診察を受けています。
以前は「今週はどうでしたか?」と聞かれても、
「○○へ行きました。」
「職場から連絡がありました。」
というように、出来事だけを話すことがほとんどでした。
でも、カウンセリングへ通い始めてから少し変わりました。
出来事だけではなく、
「その時どう思ったのか」
「どんな気持ちだったのか」
そんなことも、自然と話せるようになってきたんです。
カウンセリングで、自分の気持ちを言葉にする練習をしているからかもしれません。

生活のリズムも、少しずつ整ってきた
最近の1週間は、だいたい決まったリズムで過ごしています。
火曜日は図書館。
水曜日はカウンセリング。
木曜日は診察。
月曜日と金曜日は、家でのんびり。
土日は休みの夫に合わせて過ごしています。
特別なことをしているわけではありません。
でも、「毎週だいたい同じように過ごせている」ということが、以前とは違うなと感じています。
少しずつですが、生活が安定してきたのかもしれません。
開いたり閉まったりする、心のシャッター
仕事復帰のことを考えられる日と、考えられない日があります。
でも、それは自分でも予測できません。
「復帰したら収入も戻るし、たまには外食も増やせるかな。」
そんなふうに前向きに考えられる日もあります。
職場の人との再会を脳内シミュレーションしていることもあります。
「〇〇さんに会ったら、『休みの間、かなり闇に入ってたんですよー』って言おうかな。」
「いや、『闇』って言葉は笑いづらいかな。」
「じゃあ、何て言おう。」
こんなことを、一人で考えています。
一方で、復帰を具体的に考え始めると急に怖くなって、自分でシャッターを閉めてしまう日もあります。
今日は開いている日。
今日は閉まっている日。
その波は、自分でも予測できません。
「来月には仕事に出られるといいね」
以前、心のシャッターが開いていた日に、
「仕事復帰したい気持ちが少し出てきました。」
と主治医に話したことがありました。
すると先生は、「元気が出てきてよかったね。」と言ってくださいました。
でも、その翌週は復帰のことはほとんど考えていませんでした。
そして今回。
私のシャッターは、しっかり閉まっていました。
今日は復帰の話はしない。
そう決めて診察を受けていました。
診察も終わり、次回の予約日を確認して、「では、また来週。」そんな空気になった、その時です。
主治医が何気なく、
「来月には仕事に出られるといいね。」
と言ったんです。
復帰の話題には触れないでおこうと思っていたので、不意打ちを受けたような気持ちでした。
でも、その瞬間、いつもの優等生の私が出てきました。
「先生にそう言ってもらえて自信になります。」
と口では答えました。
でも心の中では、
「……いや、自信なんてないけど。」
「言うなー。ウソつけー。」
と、自分にツッコミを入れていました。
でも、嬉しい気持ちもあった
とは言いつつ、
診察が終わるとすぐ夫へメッセージを送りました。
「先生から、来月には仕事に出られるといいねって言われた。」
すると夫からは、
「緊張はするだろうけど、復帰できるといいね。」
と返事がきました。
嬉しい気持ちも、ちゃんとあったんだと思います。
ただ、不安の方が少し大きかっただけ。そんな感じでした。
上司からの質問に、言葉が詰まった
翌日、職場の上司から定期連絡がありました。
毎回聞かれる、「主治医は復帰について何と言っていますか?」という質問。
今回は、「来月には仕事に出られるといいね、と言われました。」と伝えました。
すると上司から返ってきたのは、
「それを聞いて、あなたはどう思う?」
という質問でした。
答えに困りました。
「復帰したいです。」
そう言えば、おそらく話は進みます。
でも、「絶対に復帰したい」と言い切れるほどの自信はありません。
かといって、「復帰したくない」わけでもありません。
だから私は、
「前向きに考えています。」
と答えました。
自分でも、少し曖昧な返事だったなと思います。
復帰が現実味を帯びると、頭の中の会議が始まる
上司には前向きな気持ちを伝えました。
夫も応援してくれています。
そして何より、主治医から「来月」という具体的な言葉が出たのは初めてでした。
少しずつですが、復帰の足音が大きくなってきているように感じます。
すると今度は、「復帰したら…」という考えが止まらなくなりました。
頭の中では、毎日のように会議が開かれています。
「今までと同じ家事分担で大丈夫?」
「また同じことを繰り返さない?」
「来月は遠出の予定が2件あるけど、体力はもつ?」
「1年近く休んでいる間に、職場もいろいろ変わってるよね。」
「白髪が目立ってきたな…。美容院に行かなきゃ。」
「休職中に心配して連絡をくれた人には、復帰したら報告した方がいいのかな。」
議題は次から次へ。
しかも、誰も結論を出してくれません。
おわりに
回復したら、不安がなくなる。
私は、そんなふうに思っていました。
でも実際は違いました。
回復してきたからこそ、復帰が現実味を帯びてきて、考えることがどんどん増えています。
来月の私は働いているのか。
それとも、まだ頭の中で会議を続けているのか。
現時点では、議長(私)が一番決められていません。



